2020 February

 

   
 
 
 
高校生の頃は既にパリに行くためにさまざまに準備していた私、フランス語を習っていた日仏学院の図書館でELLEやVOGUEを見てはあれこれ思いを巡らせ。一人静かに過ごす午後の図書館、フランスの空気に包まれて何だか秘密の時間のようであり大人になったような・・・、不思議な時間を過ごしていた。神保町の古本屋さんで資料を探すうちに巡り合ったELLEのバックナンバー、懐かしい記事に思い出が蘇る。

 

 

 
 
エスモード・ジャポンの卒業コレクションに伺う。毎年の事ながら学生の催しとは思えないゴージャスな雰囲気がいかにもモードなパリ・・・。ショウのフィナーレの後はモデルさんや卒業生たちが会場に繰り出しバックステージのようなパーティーに。フィンガーフードのないシャンパンとワインだけというのも美しく、フランス人はやっぱりシャンパンが大好き!

 

 

 
 
 
42年ぶりに訪れた奥志賀高原、子供の頃はいつも元気にゲレンデに居たのでホテルの記憶は殆どない。最近は大型ホテルよりこじんまりした個性的なペンションが人気のようでこのシャレーもお食事が美味しくインテリアも素敵。オーナーのご家族がお作りになったというパッチワークのクッション、良く見ると幾つかはカーテンと共布。何とも温かい気持ちになり編み物をしながらすっかり寛ぐ。

 

 

 
 
オーナーのご家族総出のおもてなし、パッチワークのクッションの他にも手作りのジャムや松ぼっくりのお人形、高山植物の押し花などどれも可愛らしい。ピーターラビットにでも出てきそうな「山の雑貨屋さん」。

 

 

   
 
 
ペンションの近くに自生する季節の高山植物について手作りの冊子「山の植物新聞」も楽しい。イラストが緻密で素晴らしく思わず読み込んでしまう・・・。オーナーご一家の温かなお人柄が伝わる。

 

 

 
 
 
スキーから戻るとご一緒した方や来られなかった方にお礼状を書く。皆で寄せ書きした雪山らしいモチーフのカード、美しい奥志賀の景色を小さなアルバムにして・・・。奥志賀の壮大な山々と澄んだ空気を思い出す爽やかな朝。

 

 

 
 
ローマから来日中のM教授ご夫妻、おしゃれなイタリアン・マダムそのもののような奥様に母の着物をプレゼント。ホームパーティーでもソワレでも、彼女なら独特のアレンジで素敵に着こなして下さりそう・・・。海を越えた形見分け、母もきっと喜んでくれているはず。ラッピングには長い友情に感謝を込めて水引きを留める。

 

 

 
 
 
ローマからM教授ご夫妻ご家族、フランスからは親友の建築家ご一行と皆さんが一斉にTOKYOに集まった今月。主人がデザインした和食のお店で最後のディナー、大きな鉢に盛られた煮物やお刺身、その美味しさはもちろん器の美しさにも皆さん興味深々。伺ってみるとお店の常連さんの陶芸家の作品とか。

 

 

 
 
お取引先の倒産を受けて東京地方裁判所へ。北風も冷たく曇り空の今日、威圧的なビル群に圧倒される。そんな中、神様からのプレゼントのような沈丁花の香り。小さな可愛らしい花が芳しい香りを放ち春の訪れを告げるよう。

 

 

   
 
 
コロナウィルスの感染拡大の影響が広がり友人たちとのお食事はもちろん仕事のアポイントも次々にキャンセル、何とも言えない閉塞感に包まれる。母の作品の中でもお気に入りの梅の額、複製したハガキを差し上げた友人から素敵な写真が届く。外出は自粛でも「丁寧に暮らしを楽しむ」、母の残したメッセージは確実にバトンされている。

 

 

 
 
 
mono index 母の5回目の命日、時の流れの早さに驚きつつこの5年間の様々な思いが胸に溢れる。母の親友から届いた華やかなブーケ、カサブランカの大きな蕾が春を待ち焦がれるように
少しずつ開く。天国の母にこの香りが届きますように・・・。
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